宮本茂さんも登場 「理系に学ぶ。」
2016.05.04

本屋をブラブラしていてたまたま見つけた本。
任天堂の宮本茂さんの名前が目に入って、
ちょっと読んだら興味深かったので買った。

映画制作や作家として活動している川村元気さんによる対談本。
理系分野で有名な15人に話を聞いている。
川村さんは理系の科目が苦手だったそうで、
「理系コンプレックス」を持つ立場から対談相手の
専門分野や学生時代の話などを尋ねていく。
全体としては軽めの読みもの。


「宮本さんは理系の人かな?」と軽く疑問に思いながら
読み始めると、任天堂に入社したあとにプログラムや
ハードについて学んだ、なんて話が書いている。

一番印象的なのは次のエピソード。
大ヒットした「スペースインベーダー」が擬似的な方法で
カラー画面を出していたのを見た宮本さんが、
「(擬似的な方法を使わずに)カラーにできないんですかね」と
任天堂のエンジニアに聞いた。返答は「できない」。

そのあとナムコが出した「ギャラクシアン」は普通にカラーだった。
そこでもう一度「あっちはカラーになってるやん」と問い詰めた。
エンジニアの返答は「(工夫すれば)できないこともない」。

このやりとりで、別の宮本さんの話を思い出した。
任天堂ホームページの「社長が訊く」にある話。

後年、プロデューサーの立場が多くなった宮本さんは、
部下に修正を求めるときに
「まず相手を動けないようにしておいて、それから急所を
的確に突いてくる」そうだ。
カラーはできないといっていたのに、実際にカラー化したものを
見せられたらエンジニアも答えを考えざるを得なかっただろうと思う。
入社時のやりとりがその後も役立っているみたいだ。

ちなみに、「スペースインベーダー」の登場は1978年。
当初は白黒で、そのあと疑似カラー、最後に普通のカラーになったらしい。
「ギャラクシアン」の登場は1979年。
宮本さんのデビュー作といえる「ドンキーコング」は1981年。

今回触れた「社長が訊く」はWiiの
「ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス」の一部。
https://www.nintendo.co.jp/wii/topics/interview/vol5/04.html
この話はトワイライトプリンセスの第7回にも出てきます。


対談に話を戻すと、
ゲームの効果音のつけかたの話や、
スマホでゲームをたのしむ人が増えていることへの意識とか、
世界でモノを売るために個性を出しすぎない話とか、
いろいろ興味深い話が出てる。

対談が行われたのは2014年の9月。
今となっては新鮮味に欠ける部分もあるけど、
全体として読む価値はあった。


宮本さん目当てで買った本だけど、
ほかの人との対談も興味深いというか刺激的な部分がけっこうある。
別々のテーマで話しているはずなのに、ポツリポツリと
共通する内容が出てきたのもおもしろい。

専門分野以外の話もおもしろい。
「三浪して医学部に入ったけど、浪人時代はパチンコしてた」とか
「東大の大学院に入る予定になってたけど、趣味のバンド活動で
オーディションを受けてた」とか。

だれかひとりに興味を持ってもらって、全体も読ませるのは
作者や編集者のねらい通りだろうけど、
宮本さんの部分がなかったとしてもたのしめる本でした。

「理系に学ぶ。」 著・川村元気 ダイヤモンド社
「理系に学ぶ。」 著・川村元気 ダイヤモンド社


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