大阪都構想の住民投票は興味深かった
2015.05.18

大阪市の行政システムをどうするか、住民投票が行われた。
改革の賛成と反対、双方が約70万票を集める接戦で、
約1万票の差で反対が多数派となった。
結果、現在のシステムが継続される。
投票率は約67%。

大阪都構想の是非はともかく、
今回の投票はふたつの点で興味深かった。

● 新しい1票の格差

今回のテーマとなった行政システムを変えるかどうかは、
かなり長期的な影響がある。
賛成が多数派となりシステム変更となれば、
その後の細かい修正はあっても「投票前のシステムに戻そう」
という話はなかなか出ないはずだ。
国会議員の選挙のような、今後数年間の話ではない。

そんな長期的テーマに結論を出す投票で、
若者の票と高齢者の票を同じ価値であつかっていいのか。
「残された時間」と「判断の正しさ」は無関係だけど、
より若い世代の意見が強く反映されたほうがよさそうだ。

これからの日本はますます高齢者が増える。
子どものため、孫のためという思いで
投票できる高齢者ばかりとは限らない。
未来のための決断を投票で決めるとき、
単純に「ひとり1票」でいいのかどうか。


● 既存政党の支持者は決して多くない

住民投票は選挙とは違うので、投票をうながす活動の規制が
いくつか異なる。そのため単純な比較はおかしいかもしれないが、
投票率が約67%というのは日本では高い数字だ。
40%に届かないとか、対立候補が出ずに無投票で決まる例も多い。

今回の投票では、維新の党をのぞく既成政党のほぼすべては
反対票を投じるように活動した。
結果として、維新の党をのぞく既成政党の支持者の大半は
反対票を投じたらしく、反対派が勝った。
しかしその内容はかなりの僅差だった。

この結果からみると、既成政党を積極的に支持する人間は
圧倒的多数派ではないとわかる。
投票率をより高くできれば、政党支持者は少数派になる確率が高まる。
(投票テーマや全国的な投票だと状況が変わるかもしれないが)

かつて、自民党の幹部が「無党派層は寝ていてくれればいい」と
発言して騒ぎになった。いろいろと発言内容で騒ぎを起こす人だけど、
「放っておいても勝てるほど自分たちの支持者は多くない」と
素直に考えた発言だったのだろう。

圧倒的支持を集めているかのようにみえる政党も、
低い投票率だからこそ権力を持てるのかもしれない。
そう考えると、未来に希望が出てくるような気がしなくもない。


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