テロと正義
2015.01.12

フランスの新聞社がイスラム教過激派によって
襲撃された事件を受けて、犠牲者の追悼や暴力の非難のために
デモ行進が行われた。パリだけではなくフランス各地で行われ、
合計すると370万人以上が集まったそうだ。

この行進には人種・宗教・国家の垣根をこえて人々が集まり、
ヨーロッパなど各国の首脳も集結した。
こんなデモ行進は見たことがない。
(ちなみに、日本からはフランスにある日本大使館の
大使が参加したらしい。こんなときは首相や大臣が参加すべきだった)


追悼や非難の表明として、こうしたイベントが開催されるのは
理解できるし、当然のことだとも思う。反面、違和感もあった。
できごとに比較して、規模が大きすぎるのではないか。

2003年、アメリカを中心とする多国籍軍がイラクを攻撃した。
いわゆるイラク戦争で、アメリカは「イラクは大量破壊兵器を
隠し持っている」と主張して攻撃を始めた。
戦力の差は大きく、ほぼ一方的に多国籍軍が侵攻して
イラクは首都まで攻めこまれ、当時のフセイン大統領は拘束された。
結果として、大量破壊兵器は確認されなかった。

ある意味、これは大規模なテロ行為といえる。
しかし反アメリカの大規模なデモ行進の話は覚えがないし、
アメリカの国際的影響力も特に変わりはない。


攻撃する側が個人または小集団だとテロ行為と断罪されるが、
同じ事を国家、それも影響力が最強クラスの大国が行うと
正義の戦いと称されることもある。
死傷者の数は後者のほうが圧倒的に多いのに、
こんなちがいがあるのは興味深いし、怖い話だ。

力の行使という点だけが共通していて、
正義という言葉がいかにあやふやかという話なのかも。
みんな自分が正しいと思ってる。


もっとも、イラクの大量破壊兵器の所有については
開戦前から疑問の声があったそうだし、
戦争後には開戦を非難する声がアメリカの内外から強く出た。
小規模なものもふくめて、当時も反戦デモがあっただろうけど、
今回のパリのデモ行進ほどではなかっただろうと思う。

パリの事件がささいなことだというつもりはない。
しかし盛り上がりすぎている感じもする。


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