「東大卒ゲーマー」 著・ときど PHP新書
2014.08.13

東大卒プロゲーマー

格闘ゲームのプロゲーマーの自伝的な本。
プロゲーマーというのは、主にゲームの対戦を仕事にする人。
プロスポーツの世界と同じで、成績が悪ければ解雇されるのだろう。

海外を中心に、ゲームの世界にはプロ活動があって、
日本人のプロゲーマーもいることは知っていた。
だけど詳細はほとんど知らなくて、日本人プロゲーマーといえば
格闘ゲームのウメハラさんしか知らなかった。
正直なところ、そのウメハラさんの対戦さえ見たことがない。

この本は、著者の「ときど」こと谷口一さんの自伝的内容になっている。
ときどさんはゲーム大会の優勝回数では世界一だそうだ。
現在は上記のウメハラさんと同じスポンサーのチームに所属して
格闘ゲームの海外の大会に出場を続けている。
残念ながら、ときどさんのことはまったく知らなかった。

海外の大会に出る感覚は、スキーのジャンプ競技やスノーボードの選手と
同じかもしれない。世界各地の大会から大会へ転戦していく感じ。
知名度では大きく差があるだろうけど、日常のトレーニングもふくめて
やっていることは近いと思う。

ときどさんが格闘ゲームにハマり始めたのは中学生のころ。
腕を上げつつ、1年の浪人をへて東京大学に入学。
ずっと生活の中心は格闘ゲームで、すでに国内外で知られる存在に。
一転、大学4年生では研究に没頭してゲームから離れる。
ここまでの時点で、どきどさんにはプロゲーマーになるという考えは
なかったらしい。それがどんな経緯でプロの道を歩むのか。
ここは直接読んでほしい。

本の最後のほうで「情熱は聖火リレーのようなものかもしれない」と
語られる部分がある。ここは共感した。
興味が強くわいてくるときは、自分の外の世界から影響を受ける。
火が燃え移るようなイメージ。「なんだかおもしろそう」とか
「ピンときた」というときは自分に火がつきかけたときだから、
そのときを逃したらダメなんだろうね。

「あとでいいや」とか思っちゃうと、火は消えちゃうかもしれない。
自発的に興味がわいているときと、強制的にやらされるのとでは
体の軽さが違うから、「火」を利用しない手はない。
イマイチだったら、火を消せばいいだけ。

総合的に、強くおすすめはしないけど、
ゲームにある程度興味がある人、あるいは、
ときどさんに興味がある人なら興味深く読めるかもしれない。

この本はちょっと残念なところがあって、写真が1枚もない。
海外のゲーム大会の盛り上がりを感じさせる写真が1枚あれば
ゲーム知識がない人にも伝わりやすかったと思う。
もちろん、権利の問題、お金の問題もあるだろうけどね。
(本の帯には著者と思われる写真が出ているけど、
大会の盛り上がりとはあまり関係ない。
また、帯はつかない場合もある)


ゲームプレイヤーのプロ化、ショービジネスとしてのゲームは
もっと積極的に動きがあっていいと昔から思っていたけど、
日本ではあまり動きがない。
一部、eスポーツという名称で動きはあるけどね。

裾野が広がらないとプロを目指す人も出にくい。
そう考えると、ここ数年の国内の状況はよくないかもしれない。
反面、動画配信機能が標準になりつつあるのは朗報かも。

「みんなで気楽にワイワイ」という方向のほかに、
誰が一番強いのか、一番速いのか、白黒はっきりつける方向も
あっていいし、そうあるのが自然だ。

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