30年目の「クラシック」
2013.07.15

「ピクミン3」の発売を受けて、任天堂の宮本さんが
めずらしく日本のゲームメディアのインタビューに登場している。
複数のメディアに出ているので、そのうち雑誌にも掲載されそうだ。

「ピクミン3」はWii Uを再スタートさせる重要な1本。
本来なら「社長が訊く」で語っていてもおかしくないが、
今のところ公開されていない。たぶん後回しなんだと思う。

自社のコンテンツよりもゲームメディアを優先させたのは、
Wii Uやピクミンの露出を増やすためだろうと思う。
そのほうが多くの人に伝わると判断した。
(その前にニンテンドーダイレクトがあったけど)

映画公開前に主演俳優や監督がテレビに出まくる感覚で、
宮本さんが取材ラッシュを受けている。
本来なら開発現場にいてほしい人物を営業活動に出すのは、
任天堂としては大盤振る舞いかもしれない。

「ピクミン3」公式サイト
http://www.nintendo.co.jp/wiiu/ac3j/index.html

ほぼ日刊イトイ新聞の記事(連載が続いてます)
http://www.1101.com/nintendo/pikmin3/2013-07-12.html
4Gamerの記事
http://www.4gamer.net/games/168/G016837/20130712087/
GAME Watchの記事
http://game.watch.impress.co.jp/docs/interview/20130713_607611.html


これらのインタビューを読んで、ゲームの「上級者」の話が
気になった。ここでの上級者は「操作がうまい人」ではなく、
「プレイ目的を自分で発見(設定)できる人」をさす。

「ピクミン3」は初心者から上級者まで想定した内容だが、
上級者向けに用意したのは「こうすればもっとうまく
(効率的に、あるいは、速く)プレイできるぞ」と気づける構造だそうだ。
より難しいステージを(たくさん)用意するのではなく、
くりかえしプレイすることで気づける要素を設計した。

宮本さんによるとこうした設計は「クラシックなもの」で、
ファミコンの時代から続くものだそうだ。
その方針を残しつつ、最先端の技術で作ったのが「ピクミン3」。

クリアするおもしろさよりも、上達するおもしろさが
任天堂のアクションゲームの神髄なのかもしれない。


ファミコン誕生から30年の今年に「クラシック」が
ふたたび表舞台に出ているのはおもしろい。
ただし30年もたてば時代は変わっているわけで、
「上級者」を求める内容は通用するのだろうか。

ファミコン当時と比較して、現代は娯楽にあふれている。
ネットの常時接続もあって、くりかえしプレイは
なかなかできないような気もする。
消費型とでもいうのか、わんこそばや回転寿司のように
次のステージ、次のゲームを求める雰囲気も強いと思う。
物量を求めるイメージ。
このタイプの人には、「こうやればもっとうまくできるよ」
という要素は伝わりにくいかもしれない。

上達するおもしろさを感じさせるのは、
対戦や協力プレイができるゲームが合っていると思う。
競争相手がいれば、負けたくない気持ちが出るし、
自分では思いつかないプレイを見せつけられたりする。

インタビュー記事によると、(ピクミン3について)
プレイ動画を見せられるようにする構想があるらしい。
ネットを経由して他人のプレイを見て刺激を受けて、
自分でもやってみよう、(動画より)もっとうまくやってみようと
プレイを再開したら、それは時代が変わったメリットだ。


たくさんのステージを、広いフィールドを、という方向で
作らずに「クラシックな構造」にしているのは、
時間と予算がふくらみがちな開発環境に対する答えとしても
おもしろい。


「クラシックな構造」は、それがゲームのおもしろさの
基本構造のひとつであると同時に、
現代では開発規模の大規模化を抑える効果もありそうだ。
くりかえしプレイに耐えうるゲーム設計は
どのメーカーにもできることではないけど、
この路線が通用しなくなったらゲームはマイナーなものに
なるかもしれない。


この記事へのコメント

- ぽこぴん - 2013年07月23日 04:42:54

ゲームのやりこみ要素(ボリューム)を全てこなした瞬間、
そのゲームに飽きてしまうことがあります。
ボクは今、マリオカート7にハマっていますが
VR99999になったら飽きてしまうのかなあ。仕方ないのかしら。

- 斎太郎 - 2013年07月23日 23:26:36

やりこみ要素をすべてこなすのは難しいし
時間もかかるはずなので、その時点で大きな達成感を
感じて飽きちゃうのはしかたがないかも。

ほかの人のプレイを見られるようになると、
意外なプレイ方法がわかって飽きるまでの時間がのびたり
やめていたゲームを再開することもあるかもしれないですね。

トラックバック

URL :

PR
プロフィール

saitaro2012

管理人:saitaro2012
別のブログサービスから移転してきました。
移転作業中のため、
画像が表示されなかったり
リンクがおかしかったりします


最新記事
カテゴリ
検索フォーム
最新コメント
月別アーカイブ
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

RSSリンクの表示
リンク
Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...