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団地で交差する人生 「海岸文庫 ちどり通信」
2019.08.19

「海岸文庫 ちどり通信 はなれの管理人」という本を読んだ。
著・河合二湖、角川文庫。
本屋で平積みになっているのを見かけて、
最初を少し読んだら気になって買ってしまった。

安っぽい表現をすると、
「ハートウォーミングな団地ドラマ」という感じの話。
騒動が起きるけど極悪人は登場せず、奇人変人もいない。
予想外の結末とか感動の嵐もないけど、
読後の印象はなかなかよかった。
つづきが出たら読みたい。

団地を舞台にした群像劇で、
私設の図書コーナーを起点に話が展開する。

第1話は、団地に住む少年が場所は不明だが実在する
図書コーナー「ちどり文庫」を探し始める。
探索の一方、少年は自宅の上の部屋から響く奇妙な音に気づく、という話。

収録されている全3話は時系列の流れにそっているけど、
それぞれ中心で描かれる人物がちがう。

全話を通じて中心的な存在なのが入江さんというおばさん。
トランシーバーを持ち出して少年と会話するコミカルさがあるけど、
天才的なキャラではなく、地に足がついた感じがある。
地に足がついた感じというのは、作品全体にいえる。
(現代を舞台にしたファンタジーであり、軽いミステリー要素を
ふくむけど、とっぴな設定・展開にはならない)

おおげさだけど、NHKあたりでドラマ化されるイメージがわいた。
入江さんのキャスティングはむずかしそうだ。


物語の舞台が団地である点がいい。
いろいろな人がいる舞台として自然だし、庶民的な感じがいい。
これが「なんとかレジデンス」とかのマンションだったら
他人とのつながりが生まれにくくなりそう。
(実際には、住民向けの図書コーナーや自習室を設けた
高級マンションはあるみたい)


強くおすすめというほどではないけど、
全体としてはほのぼのとした雰囲気の本を読みたいなら悪くない選択になる。
衝動買いをしたわりには、お金も時間も損したとは思わなかった。



色あせないおもしろさ「ゼルダの伝説 神々のトライフォース2」
2019.08.12

しばらく前からニンテンドー3DSの
「ゼルダの伝説 神々のトライフォース2」をプレイしている。

正統派のゼルダとしては、Wii Uとスイッチで出た
「プレスオブザワイルド」(2017年)のひとつ前にあたる。

「神々のトライフォース2」の発売は2013年12月。
ちょっと古いソフトだけどゲーム内容に古さはなく、しっかりとおもしろい。
スーパーファミコン版の「神々のトライフォース」を
知らなくても問題ありません。



ゼルダにおけるいろいろなお約束を崩したのが
「ブレスオブザワイルド」だけど、今作も同様の制作方針で
つくられている。

おなじみのダンジョンはいくつもあるけど、
ブーメランや爆弾などのアイテムはレンタルするしくみ。
ダンジョンをクリアしていく順番はプレイヤーに任せられている。
マスターソードも早い段階で手に入る。

「プレスオブザワイルド」で初登場だと思っていた
「がんばりゲージ」は今作から登場していて、
ブーメランや爆弾などを使うエネルギー源の役割。
ゲージは自動回復するので、弓矢や爆弾に弾切れはほぼない。

世界の各地にあるセーブポイントがワープの目的地になっていて、
行ったことのある場所をムダに歩き回る必要はない。
マップ上に目印をつけるしくみもある。

全体として、ダンジョンの攻略に専念できるシステムになっている。
草やツボを壊したとき、ハートが出やすい印象。
作業的な要素はほとんどないけど、お金はコツコツと貯めたほうがいい。



今作の最大の特徴は、壁にはりつくアクション。
リンクが壁画のようになって壁を移動できる。
これがシリーズのなかでも今作を明確に区別する要素で、
発明といえるくらいの新要素。

壁を移動しているときはカメラアングルが変わる。
マリオで例えれば横スクロールのみだったところに
3Dの要素が加わった感じ。
壁を使った移動が加わることで、
ゼルダとしては新鮮な移動ができるし、謎解きの幅も広がる。

壁の移動中は左右にしか動けない。
ここもポイントで「もう1段上に行きたいのに」という場面が
いろいろ出てくる。マップ設計の妙。


まだクリアしていないけど、今のところ
「闇の神殿」が印象深い。光と影の演出が斬新だった。
暗いダンジョンでは明かりをつけたくなるけど、
あえて暗いままのほうが進む道が見えたりする。
ボス戦の演出もよかった。

今のところ、謎解きもアクションもほどほどの難易度。
一部、アクションが難しいところはあった。


次のゼルダ(ブレスオブザワイルドの続編)が
いつ発売になるのかわからないけど、
「神々のトライフォース2」が移植されるときが来るはずだ。

新品であれ中古であれ、3DSのソフトは
今後価格が下がる傾向だと思うので、3DSや2DSを持っているなら
プレイする価値はあります。できれば立体視はできたほうがいい。

「ゼルダの伝説 神々のトライフォース2」公式サイト
https://www.nintendo.co.jp/3ds/bzlj/index.html
「社長が訊く」のコーナーも必見。
ゼーブファイルは3つつくれます。


追悼イベントとしての「岩田さん 岩田聡はこんなことを話していた。」
2019.08.02

「岩田さん 岩田聡はこんなことを話していた。」を買った。
任天堂の元社長である岩田聡さんについて、
「ほぼ日刊イトイ新聞」がまとめた本。

岩田聡さんは2015年に55歳で亡くなった。
いろいろな成果を残した人物だけど、晩年の仕事としては
ニンテンドースイッチの開発に関わり、スマホアプリを出すことを決めたり、
ユニバーサルスタジオに任天堂コーナーをつくると決めたりしている。


この本は「しのぶ会」の実施に代えて出版されたような印象を受けた。
故人がテーマだからそう感じたのかもしれないけど、
情報を新しく得るための本、あるいは総まとめの本ではなくて、
読者それぞれが思い出すとかふりかえるための本。
宮本さんと糸井さんが岩田さんを語る部分は弔辞のよう。

本の内容はシンプルというか淡々としている。
読む前は伝記的な内容で、筆者が岩田さんはこんな人物でしたと
紹介していく感じかなと思っていたけど、そうではなかった。
「ほぼ日刊イトイ新聞」のコンテンツを中心に、
任天堂ホームページの「社長が訊く」をまじえて
岩田さんの発言だけが並べられている。


この本には違和感を覚えた点がいくつかあった。

「ほぼ日」や「社長が訊く」は基本的に対談のコンテンツなのに、
この本では岩田さんの発言だけを載せている。
リズム感のような部分がやや乱れているような気がした。
注釈もほとんどなく、シンプルすぎるとも感じる。

また、それぞれの発言がどこで(いつ)行われたものなのか
明記されていないのがとても気になる。
断片的な部分もあるので、もとの記事を読みたがる人は
必ずいるはずなのに。
「ほぼ日」や「社長が訊く」が出典だと書かれているけど、
個別のコーナー名はないので漠然としている。

「この本を読むのは『わかっている人たち』だから」と
好意的に解釈すれば、いろいろ省略されているのもわからなくはない。
だからこそ「しのぶ会」みたいな印象を受けた。
見ず知らずの人は故人をしのぶ会に出席しない。

岩田さんはいわゆる「仕事人間」だったのではないかと
想像しているけど、この本では仕事面だけではなく
家庭でもうまくいっていたと紹介されている。
ほめちぎる内容なのも「しのぶ会」ならしかたないと納得できる。


今後、岩田聡とはどんな人物だったのかと調べ始める人がいたら、
この本は資料のひとつになるのはまちがいない。
ただし、資料の重要度は高くはない印象。


本で紹介されているエピソードで印象的なのは、
岩田さんが任天堂に入社する前に当時の山内社長と
定期的に会っていたという話(p.121)。
この話は初めて知った。
(岩田さんは任天堂に取締役待遇で入社、2年後に社長)

当時の岩田さんは「マザー2」や「ポケモン」の開発などで
任天堂とのつながりがあったけど、山内社長と
私的な時間を持っていたのは意外だ。
本によると任天堂のビジネスについての考えかたなどが
話題になったようで、価値観のすりあわせが行われたのかもしれない。


岩田さんが亡くなって4年もたつけど、
ニンテンドースイッチが主力商品であるうちは
岩田社長時代が続いているといえそうだ。
山内社長から岩田社長への引き継ぎは
それなりに時間をかけて行われたようだけど、
岩田さんは次の社長候補への引き継ぎがしっかりできなかったのが
心残りなのかもしれない。


最後に、この本はバーコードが帯に印刷されている。
本来は飾りである帯を取ってしまえば、
「商品」を感じさせるバーコードがなくなって
「私的なもの」というか素の状態の本になる。

やっぱりこの本を編集して受け取って読んで、
なにかを感じる一連の流れは追悼イベントなんだろう。
実際の岩田さんの葬儀に参列できた人は限られるけど、
この本を通じて関係者全員がゆるやかにつながるイメージ。



選挙の情報提供はもっと変わったほうがいい
2019.07.21

参議院選挙の選挙活動が終わった。
比例区に特定枠が設定されたりして、制度変更があったけど
おおむねいつも通りの活動期間だった。

ただし、候補者や政党の主張を伝えるしくみが
かなり不充分だとあらためて感じた。
ネットを使わない(使えない)人にはかなり厳しい。

演説が行われるのはターミナル駅が多くて、
時間も限定されるから直接聞くのはむずかしい。
何人分もの主張をチェックするのは時間がかかるし疲れる。
テレビや新聞の報道は主要政党に集中していてバランスが悪い。

自分はネットを使っている立場だから、それなりに情報を
集められているつもりでいたけど、知らない政治団体が
複数あった。無所属の候補は知名度がほぼゼロの状態で
投票日を迎えると思う。戦いになっていない。

小さい政治団体や個人で立候補していると、
資金が少ない傾向だから自然と活動が弱くならざるをえない。
しかし、資金の差で主張の機会に差がつきすぎるのはおかしい。
少数派が当選しても国会の動向に大きな変化はないかもしれないけど、
だからといって無視していいわけでもない。


情報源が限られるなら、活用したいのはテレビだ。
地上デジタル放送はサブチャンネルを設定できるから、
選挙期間中は全放送局でサブで政見放送などを流す。
ゴールデンタイムの番組を変更してでも候補者や政党の情報を流す。
投票時間が終了すると長時間の特番があるけど、
本当に長時間番組が必要なのは投票後ではなく投票前だ。

そして可能であれば、選挙期間中に最低1日は
全有権者に投票先を吟味する日を与えたらいい。
その日は学校も仕事も休みにして情報収集する。

マスコミの情勢判断はやめたほうがいいかもしれない。
途中の段階で有利とか不利とかいわれると
その時点で決着がついたかような印象になるから。

組織票が強い政党は、情報伝達を充実させる変化を望まないかもね。


ニンテンドースイッチライトのアナログスティックがそのままなのはなぜか
2019.07.13

持ち運んで使うことを重視したニンテンドースイッチライト。
普通のニンテンドースイッチとくらべると、
全体的に少し小さく軽くなっている。

液晶画面も少し小さくなっているけど、
ボタン関係の大きさや配置はほぼそのままなので、
プレイ感覚は変わらないと思う。


ボタン関係で注目なのは、左側に十字キーがついたこと。
スイッチライトはジョイコンを分離できず、
「おすそわけプレイ」ができなくなったので
小さなボタン4つで十字キーの代わりをさせるよりも
きちんと十字キーにしたほうが操作性がいいという判断だと思う。

ここで気になったのが、コントロールスティック。
通常のスイッチと同じで、キノコのように飛び出している形状。
持ち運びを重視するなら、3DSのようにスライドパッド
(皿状のスティック)にしたほうがいいのではないか。
収納しやすさでいえば、出っぱりは少ないほうがいい。
(本体の厚みは通常のスイッチとライトで変化はない)

3DSがスライドパッドを採用しているのはフタを閉めるからで、
本来はコントロールスティックのほうが操作性がいいのかもしれない。
ただし、フタの影響を受けない純正周辺機器の「拡張スライドパッド」でも
飛び出す形状にはせず、3DS本体と同じスライドパッドになっている。


ここは、「通常のスイッチと同じ部品を使いたいから」という
理由が正解なのかもしれない。コスト面で有利だから。
拡張スライドパッドも同じ理由。

あるいは、スライドパッドの形状で「押しこむ操作」を
実現するにはさらに研究が必要なのかもしれない。
この理由のほうが大きそうな気がする。


ニンテンドースイッチ ライトは身を削りすぎたのではないか
2019.07.11

ニンテンドースイッチの新型、
ニンテンドースイッチ ライトが発表になった。
持ち歩いてプレイしたい人のための本体。
9月20日(金)発売、8月30日から予約開始。

「持ち歩きを重視した新型が開発されているのでは」
というウワサは前からあった。
小型化するのでは、なんて話もあったけど、実物はちょっとちがった。


ちょっと驚いたのは、スイッチライトは
ニンテンドー2DSと同じポジションだということ。
機能を削ってでも価格設定を優先させた企画だと思う。
機能面でいうと、通常のスイッチではなく積極的にライトを選ぶ理由はなさそうだ。
(本体左側に十字キーができたのは地味ながらも見逃せない改良)

もともとテレビに接続するつもりがない人、
安さを重視する人には悪くない商品だろう。
特に価格は魅力的で、重量は軽いし、バッテリーも少し長持ち。
しかし、ジョイコンが分離せず、振動機能もない。
普通の携帯ゲーム機、ひとり用のゲーム機に戻ったことで
「スイッチ」の要素はなくなった。



スマホやタブレットが当たり前の時代だから、
競争力を持たせるために機能を整理したのではないか。
ニンテンドー3DSの後継や、途上国向けビジネスを考えると
安い機種を用意するのは悪くない選択だけど、
インパクトの弱い発表と感じた。
普及台数を増やす効果はあっても新しい遊びを追加する要素はない。


ちょっと気になるのは、今後のスイッチのソフトについて。
任天堂は通常のスイッチとライトで同じ体験ができるソフトを
(当面は)優先するはずなので、「Wiiスポーツ」を移植するような企画や
「ニンテンドーラボ」の新作は実現しにくくなりそう。
ライトがよく売れればその傾向は加速するので、
左右のジョイコンを別々に動かす要素は使われなくなるかもしれない。
(ライトにも加速度センサーはあるけど、ジョイコンが一体化しているので
スマホやタブレットのような、全体を傾ける使いかたしかできない)


余談だけど、プレイ中の首への負担を減らすなら
携帯型よりもテレビに画面を出す形式のほうが向いていると思います。

任天堂ホームページ


選挙の話
2019.07.08

選挙があると、その結果はもちろん投票率も気になる。
今月下旬の選挙も投票率は微減だろうと思う。
大きく上昇する雰囲気はない。

一般的に、投票率が低いほど(無党派層が投票しないと)
企業などの組織票をもつ党と宗教が母体の党に有利になる。


投票に行かない人に対して、
「それは課金したのにガチャを回さないのと同じだよ」と
説明したら行動は変わるだろうか。
ここでの課金とは税金の支払いをさす。

ゲームの場合、そもそもおもしろくないとか
運営方法が信用できないなら、やめて別のゲームを始められる。
リアルの場合、生活拠点をほかの国に移したり
国籍を変えたりするのはハードルが高い。
しかも強制的な課金がある。

このゲームを続けなければいけないなら、
少しでも運営がまともになるように意思表示はしたほうがいい。
ちなみに、白票(候補者名や政党名を書かずに投票すること)は
意味がない。無効票として処理されて、その数は集計されないから。



いろいろな理由で社会的に弱い立場に立たされた人ほど、
選挙に行って自分たちをサポートするような政策を考えている
個人や党に投票するとよいといわれている。

そこで気になったのは、外国人労働者(実習生)の話が
今回の選挙でテーマになっていないこと。
外国人には投票権がないから受け身になるしかない。
経営者は利益や株主を優先するから国による規制が
さらに必要な問題だ。

能力の高い人が来てくれなくなってから対応しても遅い。
少子化や年金と同じくらいの課題かもしれない。

長期的な視点で政策を決められれば
少子化や年金の状況はもう少しよくなっていたはずだけどね。


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